鳥取が、日本一読まれている県だった

Wikipedia ページビューで見る、隠れた都道府県人気度マップ

Wikipedia 日本語版で、もっとも読まれている都道府県の記事は 東京都。月平均 9.7 万 PV——だがそれは当然だ、東京には 1,400 万人が住んでいる。

では、住んでいる人の数で割ってみる。1,000 人あたりに直したとき、TOP に来るのは 東京でも大阪でもない

最終データ更新: 2026 年 5 月 17 日 / スクロールすると、地図が動きます。所要 約 5 分。

素直に並べると、人口順になる

この 1 年間(2025 年 4 月〜 2026 年 3 月)、Wikipedia 日本語版で「東京都」記事は月平均 9 万 7,429 回 読まれた。 2 位は北海道(5 万 2,041)、3 位は大阪府(4 万 6,929)。

地図は、色が濃いほど PV が多い県。東京を頂点に、人口の多い県が並んでいる。あまりに当然の景色だ。

でも、それは「人口の影」だ

東京に 1,400 万人住んでいるなら、東京の記事が引かれる絶対数が大きいのは当たり前。これは「人気」というより、人口の影を見ているにすぎない。

では、PV を 1,000 人あたり に直したら——つまり「住人 1,000 人につき、何回 Wikipedia を引かれているか」を見たら、地図はどう変わるか。

1 位は鳥取、2 位は島根

色が、ごっそり日本海側に移った。

🥇 鳥取県 32.8 /1K人
🥈 島根県 27.0
🥉 高知県 24.0
4 位 山梨県 23.6  5 位 福井県 23.1

いずれも人口 100 万人前後の小規模県。だが 住民 1 人あたりに換算すると、東京や大阪より 5 倍以上 引かれている

鳥取砂丘と米子鬼太郎ロード。出雲大社。坂本龍馬の地。富士山。永平寺と恐竜博物館。強い観光ブランドを持つ県が、上に押し出される

逆に「埋もれて」いるのは、大都市圏

意外なことに、人口あたり PV の BOTTOM 3 は大都市圏だ。

45 位 千葉県 5.2 /1K人
46 位 愛知県 4.8
47 位 神奈川県 4.6

いずれも東京・名古屋の通勤圏として大きな人口を抱える。だが 「県として独自に Wikipedia で引かれる量」が、人口の割に少ない

ベッドタウン化が、Wikipedia の検索行動にもそのまま現れている。

季節とともに、地理を動く関心

各県の PV にはピーク月がある。それは「いつ世間がその県に注目するか」を直接見せてくれる。

🌻 北海道  8 月 夏の観光シーズン
🍁 大阪府 11 月 紅葉、万博、USJ
🎍 東京都  1 月 初詣、初売り、新年特番
🏖 沖縄県  7 月 夏休み

日本人の関心は、季節とともに地理を動く。Wikipedia PV は、その鼓動を実測している。

PV は「調べたい」の量を測っている

Wikipedia ページビューは、住んでいる人の数ではない。観光に行く前、ニュースで見かけた直後、知らない地名を耳にした瞬間——人は Wikipedia を引く。

だからこの地図は、住人数ではなく、外から向けられた注目の地図だ。鳥取が 1 位なのは、鳥取に住む人が多いからではない。日本中の人が、ある瞬間に鳥取を調べているからだ。

次に読む県の選び方が、少しだけ変わるかもしれない。

出典: 国土数値情報(国土交通省)e-Stat 国勢調査国土地理院 地理院タイルWikipedia Pageviews